聖書箇所:ルカ9章28~36節
主題:神の子イエスの栄光
暗唱聖句:「これは私の選んだ子。彼の言うことを聞け」(ルカ9章35節)
導入:皆さんの中で変身願望を抱いたことがある方はいらっしゃいますか?自分と違う誰かになりたい。望んでいる容姿に変わりたい。変装でアニメやゲームのキャラクターになりたい。授業のダンスや劇もそういった思いが満たされる側面があるかもしれません。
主イエスは、地上である時そのお姿が変わりました。ただ私たちの変身願望とは違う理由からでした。
余談ですが、本課は「イエスキリストの変貌(変容)」と言われる有名な箇所である。今から約500年前に画家ラファエロ サンティが描いた「キリストの変容」は非常に有名なので是非ご覧ください。
1.栄光の姿への変貌
イエス様は、弟子のうちペテロ、ヤコブ、ヨハネの三人を連れて祈るためにある山に登られました。他に誰もいない静かな場所でイエス様がお祈りなさっていると不思議なことにイエス様のお姿がみるみる変わりました。お顔は太陽のように光り、服も白よりまぶしく輝いています。
うとうとしていた弟子たちは、辺りが突然明るくなったのではっと目を覚ましました。すると、なんとそこには驚くようなお姿のイエス様と、他にもイエス様と同じように光り輝いている二人の人が見えました。弟子たちには、その二人が天国にいるはずの昔の出エジプトのリーダーモーセと、預言者エリヤだということが分かりました。まぶしく光る三人はイエス様がやがてエルサレムで成し遂げる救いの御業、つまり十字架と復活のことを話し合っているのでした。
2.ペテロの驚き
モーセとエリヤがイエス様と別れて去ろうとした時、ペテロが思わず口をはさみました。「イエス様、なんてすばらしいんでしょう!お三人のために、ここに、昔私たちの先祖が礼拝に使っていたような幕屋を三つ造りましょう。一つはあなたの為に、一つはモーセのために、一つはえりやのために。そうすれば、皆さんにずっとここにいて頂けるでしょう?」ペテロは、とにかく何か言わなければと思ったけれど、本当は自分で言っていることがよく分かっていませんでした。それぐらい驚いていたのかもしれません。
3.天からの声
ペテロが話していると、光る雲が沸き起こり、そこにいる人たちを包み込んで、何も見えなくなりました。弟子たちは、ますます恐ろしくなりました。その時、雲の中から声が響きました。35節にはこのように記されています。
35.すると雲の中から、「これは、私の愛する子、私の選んだものである。彼の言うことを聞きなさい。」という声がした。
それは、天の父なる神様が、イエス様のことを指してお告げになったお言葉でした。「わたしの子、イエスの言葉を聞きなさい。」その御声を聞いて、弟子たちがぎゅっと閉じていた目をこわごわと開けると、そこにはいつも通りのお姿のイエス様だけがいらっしゃいました。イエス様はふだんは普通の人と同じお姿でした。でも、ペテロたちがこの時見たのは、イエス様のもう一つのお姿、神の子としてのお姿で、栄光に輝いていました。
イエス様はもうすぐ十字架にお掛かりになり、そして復活なさいます。それは、私たちみんなを罪からお救い下さるためです。すべての人の罪の罰を代わりに引き受けるために十字架で死んで、そして死の力を打ち破って甦ることができるのは罪のない神の御子であるイエス様だけです。イエス様は前もって光り輝くお姿をみせて、ご自分が神の子で救い主であることを弟子たちが信じられるようにしておいてくださったのです。
暗唱聖句を読みましょう。私たちは神の子であり、救い主であるイエス様の言葉をよく聞き、永遠のいのちの約束を信じて従っていきましょう。