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救い主の誕生

聖書箇所:ルカ2章1~7節、ピりピ2章6~11節

主題:人となられた神の御子

暗唱聖句:「キリスト イエスは罪人を救うために世に来られた」第一テモテ1章15節


導入:みなさんは、自分の大切なものを誰かにあげたり、使ったりしたことがありますか?バイト代でプレゼントを贈ったり、長く伸ばした髪を寄付したりする。その人が喜ぶ姿を自分のことのように思える時、嬉しいですよね。主イエスは、全ての時代に生きる全ての人が救われて幸せになるために、ご自分の素晴らしい特権をお捨てになりました。

一つ小話があります。あるキャンプ場の古いトイレから細く弱々しい声が聞こえた。怪奇現象ではなく、汲み取り式のトイレに転落した子猫の鳴き声でした。ある方が、糞尿まみれになるのを覚悟で子猫のところまで下りていき、無事救出したそうです。イエスが罪と汚れに満ちた世界で死につつあった私たちを救われたのは、子猫の救出以上の驚くべき御業であった。神の御子が、人の性質を取られたということは、キリスト教会の歴史の中で、イエスの神性と人性の理解を巡る論争となりました。合理的、理性的に考えて、イエスは50%神で50%人であるという主張は教理的には異端であります。イエスは真の神であり、真の人間である。即ち100%神であり、100%人間なのです。イエスのようなお方は他にいない。だからこそ、神と人の唯一の仲保者であり、救い主なのです。

1.救い主の誕生

救い主を身ごもったマリアはローマ皇帝の命令で、夫のヨセフの先祖の土地ベツレヘムへヨセフと共に住民登録に行くことになりました。マリアはベツレヘムで産気づき男の子を産みました。しかし、宿屋に宿泊する場所がなく、生まれた救い主は家畜の餌を入れる飼い葉おけに寝かされました。そんな貧しさの中に御子イエスはお生まれになりました。

2.人となられた神の御子

なぜ、神の御子イエスは地上に人としてお生まれになったのでしょうか?それは、ただ、私たちへの愛からです。ピりピ2章から見ていきましょう。6~7節には以下のように記されています。

6.キリストは、神の御姿であられる方なのに、神の在り方を捨てることができないとは考えないで、

7.ご自分を無にして、仕える者の姿をとり、人間と同じようになられたのです。

そこには大きな犠牲が伴っています。人は神とは異なり有限の存在です。時間に縛られ、肉体には限界があり、疲れたり、眠くなったりします。また、最後に死を迎えます。さらに主イエスは、人間に世話をされなければ生きられない弱い赤ちゃんの姿で来てくださいました。神である方がご自身を空しくして仕えるものとなってくださるという、常識ではあり得ないことをして下さったのです。それだけではありません。8節を読みましょう。

8.キリストは人としての性質をもって現れ、自分を卑しくし、死にまで従い、実に十字架の死にまでも従われたのです。

イエスは神の呪いとされる十字架の死にまで従われました。それは、罪と罪がもたらす結果である永遠の滅びから私たちを救い出すという、神のご計画を完成するためです。人の罪は、罪のないお方しか背負えません。罪のない御子イエスが、私たちの罪を代わりに背負ってくださったのです。イエスは、そのために神の特権を捨てて、この世に人として生まれてくださいました。父なる神も、御子イエスも、それほどまでに私たちを愛し、私たちを罪と悲惨の中から救い出すことに熱心であられたのです。こうして、私たちは永遠の滅びに直面しなくて良くなりました。私たちは、イエスの十字架と復活の福音を信じるだけで救われる恵みを与えられています。

3.全てに勝る名

9~11節には以下のように書いてあります。

9.それゆえ、神はキリストを高く上げて、全ての名に勝る名をお与えになりました。

10.それは、イエスの御名によって、天にあるもの、地にあるもの、地の下にあるものすべてがひざをかがめ、

11.すべての口が「イエス キリストは主である」と告白して、父なる神が褒めたたえられるためです。

神は、御子の謙遜さと神への従順によって、イエスにすべての名に勝る名をお与えになりました。徹底的にへりくだり、救いの御業を成し遂げたイエスは、よみがえって天に上り、今、神の右の座ですべてを治めておられます。このイエスによって、全てのものがイエスを救い主として告白し、神に礼拝を捧げることができるようになりました。

この方こそ、私たちの主であると告白しましょう。神を礼拝することができる恵みを感謝し、喜んで礼拝を捧げましょう。私たちを救うための計画を成し遂げるために、人となってくださったイエスと、愛する御子イエスを送ってくださった父なる神に、このアドベントの時、心からの感謝をささげながらクリスマスを迎えましょう。


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