聖書箇所;ルカの福音書1章5-25節、57-80節
テーマ:約束を実現された神を褒めたたえる
暗唱聖句:「ほむべきかな、イスラエルの神、主。主はその御民を顧みて、贖いをなし、救いの角を私たちのために、しもべダビデの家に立てられた」ルカ1章68-69
導入
今日からアドベントが始まりました。日本語では待降節(たいこうせつ)といいます。「イエス様の生まれを待ち望む期間」という意味です。私たちもクリスマスが早く来ないかと楽しみに待っていますが、昔のユダヤ人たちは何百年もの間救い主が来られる日を待ち望んでいました。今日はその中のある夫婦の話をしましょう。
1 ザカリヤへのお告げ
イエス様がお生まれになるその少し前のことです。ユダヤ人の国の都エルサレムに近い山地の街にザカリヤとエリサベツと言う夫婦が暮らしていました。ザカリヤはエルサレムの神殿で神様にお仕えする祭司でした。2人とも神様を信じ、神様の守って正しい生活をしていました。そして、救い主をお送りくださると言う神様の約束を信じ待ち続けていました。2人は子供が与えられるようにずっと祈っていましたが、すっかり歳をとってしまい今は諦めていました。その年ザカリヤは神殿で特別な役目に選ばれました。大勢の人が神殿の庭に集まって、祈る中選ばれた祭司は皆を代表して、1人で神殿の中に入り、人々の罪を許してくださるよう特別なお祈りを捧げます。ザカリヤがちょうどその働きについていた時、突然主の使いがザカリヤの前に現れました。驚いて震え上がっているザカリヤに御使いは神様からの言葉をお伝えしました。エリサベツが男の子を産むこと、その子はもうすぐ来られる救い主に人々を導く大切な働きをすることを告げました。
ザカリヤは、とてもすぐには信じることができませんでした。「私も妻ももう歳をとっております。私はどのようにこの言葉を真実かどうかわかるでしょうか」
しるしを求めたザカリヤに御使いは答えました。「私が話したことが実現するまで、あなたは口がきけなくなります。あなたが信じなかったからです。」神殿から人々の前に出てきたザカリヤは本当に話せなくなりました。
2 ヨハネの誕生
その後御使いが告げた通り、エリサベツは赤ちゃんを授かりました。元気な男の子が生まれて8日目赤ちゃんに名前をつける日のことです。親戚や近所の人々がお祝いのために集まっていました。当時、男の子にはお父さんと同じ名前をつける習慣がありました。そこで人々がこの子はザカリヤと言う名前ですね。と言うとエリサベツは「いいえ、この子はヨハネと名づけなければなりません」と答えました。御使いその名をヨハネとつけなさいと言ったのを、ザカリヤはちゃんとエリサベツに伝えていたのですね。人々は不思議に思っていると、ザカリヤが板の上に、その子の名はヨハネと書きました。その途端ザカリヤはまた話ができるようになったのです。ザカリヤは何よりもまず神様がお約束通りに導いてくださったことを心から喜び、神様を褒めたたえました。
3 ザカリヤの賛美
ザカリヤは聖霊に満たされて神様の素晴らしさを心から賛美しました。68から79節はその賛美の言葉です。ザカリヤの賛美と呼ばれています。ザカリヤは哀れみ深い神様が昔からのお約束を覚えていてくださり、すべての人を罪から救う救い主を与えくださること、そして自分の息子、ヨハネが人々をその救い主へと導く尊い働きをするようになることを預言し人々の希望の光、イエス様を示す力強い賛美を歌ったのです。
ポイント
今日は第一アドベントです。これからイエス様の降誕をお祝いします。1年近く話すことができなかったザカリヤが最初にした事は神様を賛美することでした。心から神様に溢れ出る気持ちを賛美に変えて、神様を褒めたたえたのです。