ヒゼキヤとアッシリアの王

聖書箇所：第二列王記18章～19章

暗唱成句： 「イスラエルの神、主よ。ただ、あなただけが、地のすべての王国の神 です」第二列王記19章15節

先月のソロモン王様のお話、覚えていますか？ イスラエルの国はソロモンの偶像礼拝のために北と南の二つの国に分裂してしまい ました。 分裂したイスラエルの北の国の話を先週までしてきましたが、今日と来週は南のほ うの国、ユダの国のお話です。

ユダの国にはヒゼキヤという王様がいました。 ヒゼキヤはソロモンの子孫でした。 さて、ヒゼキヤ王様は神様に従って、国を治めたでしょうか？ それともソロモンのように偶像礼拝をして神様を悲しませたのでしょうか？

ヒゼキヤは神様を心から信じる王様でした。 そのころは偽物の神様の像がたくさんあって、木や石で造られたものを神様だと信 じて拝む人たちが多かったのですが、ヒゼキヤは王様になるとすぐに偽物の像を取 り壊しました。 こうして、みんなが偶像に惑わされることなく、本当の神様を思い出して、神様だ けを礼拝できるようにしたのです。

ヒゼキヤが王様になって14年目のことです。 アッシリアという大きな国が攻めてきました。 アッシリアの軍隊はとても強くて、周りの国を次々に占領していました。 そしていよいよユダの国も乗っ取ろうしてとやって来たのでした。

アッシリアの王様センナケリブの家来ラブ・シャケは、町の外から大きな声で叫び ました。

「おーい、ヒゼキヤ王に伝えてくれ。われらの王センナケリブ王様からの伝言だ。 いったい、お前たちは何を頼りにして生きているのか。お前たちの信じる神様が助 けてくれるとでも本気で信じているのか。 ふん、こんなちっぽけな国、すぐに滅ぼしてくれるわ。 神が助けてくれるというヒゼキヤの言葉にだまされるな。 アッシリアの言うことを聞けば、お前たちが幸せに暮らせる場所に連れて行ってや ろう。」

でもこれを聞いた人たちは誰一人、声を出しませんでした。 アッシリアの言うことに答えてはならないと言うのがヒゼキヤ王様の命令だったか らです。

この大ピンチに、ヒゼキヤは、家来たちを預言者イザヤのもとに遣わしました。 神様にこの苦しみを知っていただいて、神様からのお言葉をいただきたいと思った からです。

預言者イザヤは、 「怖がらなくてよい。アッシリアは攻めてこないから、アッシリアの王の言葉を恐 れる必要はない」 と、神様の言葉をヒゼキヤに伝えました。

そんな時、今度はアッシリアの王様からヒゼキヤの元に手紙が送られてきました。

「アッシリアの軍隊がどれだけ強いか、お前もよく知っているだろう。 お前の信じる神にはお前たちを助ける力はない」と書かれた手紙を読んだヒゼキヤ は手紙をもって神殿に入りました。

そしてお祈りをする場所に座るとその手紙を広げて祈りました。

「天も地もすべてを造られた神様、どうかあなたの力で私たちの国を助けてくださ い。そうすれば、すべての国々があなたこそ本当の神様であることを知るでしょう 。」

ヒゼキヤのこの祈りを神様は聞いてくださいました。 神様しかできない不思議な方法で助けてくださいました。 神様の御使いがアッシリアの軍隊と戦ってくださったのです。 アッシリアの王様は逃げて行って、もう攻めてくることはありませんでした