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エリシャとナアマン

  • 執筆者の写真: 日本語キリスト教会 デュッセルドルフ
    日本語キリスト教会 デュッセルドルフ
  • 9月7日
  • 読了時間: 4分

聖書箇所:第二列王記5章1~9節

主題:神のことばに信頼して、救いを頂く

暗唱聖句:「心に植え付けられたみことばを素直に受け入れなさい。みことばはあなたがたの魂を救うことができます。」ヤコブ1章21節

目標:自分の考えにとらわれず、みことばを素直に受け取る。

導入:みなさんは、「パウロのように『人生が百八十度変えられた!』と言う明確な救いの体験をしたい」とか、「この方法で祈りを聞いてほしい!」と神に期待したことがあるかもしれません。今日出てくるナアマンも、自分の病気を自分の思い描く方法で、神が癒してくださることを望んでいました。


1.ツァラアトに冒されていたナアマン

アラムの軍の長ナアマンは、ツァラアトという重い皮膚病に冒されていました。ナアマンのところには、イスラエルから捕虜として捉えられてきた一人の若い娘がいて、彼の妻に仕えていました。彼女は、「イスラエルの預言者のところに行けば、きっとその人がご主人様のツァラアトを治してくださいます。」と女主人に伝えました。

ナアマンは、アラムの王のもとへ行き、彼女のことばを伝えます。「敵国であるイスラエルの預言者が、自分の病を治してくださるかもしれない。」と王に話すのはとても勇気がいることです。しかし、ナアマンはそれほどまでに、ツァラアトを治したかったのでしょう。アラムの王はナアマンの思いを受け止め、イスラエルの王にあてた手紙を持たせて彼を送り出しました。

イスラエルの王が、ナアマンから受け取った手紙には、「彼のツァラアトを治してくださいますように」と、書かれており、「アラムの王が私に言いがかりをつけようとしている」と王は、頭を抱えました。8節を読みましょう。

8.神の人エリシャは、イスラエルの王が服を引き裂いたことを聞くと、王のもとに人をやって言った。「あなたはどうして服を引き裂いたりなさるのですか?彼を私のところによこしてください。そうすれば、彼はイスラエルに預言者がいることを知るでしょう。」預言者エリシャは、人を遣わしてナアマンを引き受けました。イスラエルの神である主を、敵国の軍の長が知る機会になると受け止めていたのです。

2.みことばを素直に受け取る

こうして、ナアマンはエリシャの家の入口に立ちました。するとエリシャは人を送り、「ヨルダン川で体を7回洗えばきよくなる」と、彼に伝えさせました。これを聞いたナアマンは激怒して去りました。何故怒ったのでしょうか?11~12節にはこのように書いてあります。

11.しかし、ナアマンは怒って去り、そして言った。「何ということだ。私は、彼がきっと出てきて立ち、彼の神、主の名を呼んで、この患部の上で彼の手を動かし、このらい病(ツァラアト)を治してくれると思っていたのに。

12.ダマスコの川、アマナやパルパルは、イスラエルのすべての川に勝っているではないか。これらの川で洗って、私が清くなれないのだろうか。」こうして、彼は怒って帰途についた。

それは、彼が思い描いていたような方法ではなかったからです。エリシャは顔すら見せず、体を川で洗うようにと言い、しかもその川は自国の川より小さくて汚く見えるのです。

「そんなバカげたことがあるか。」と受け止めきれず、プライドもズタズタに傷ついた事でしょう。しかし、そんな彼をしもべたちが説得します。13節を読みましょう。

13.その時、彼のしもべ達が近づいて彼に行った。

「わが父よ。あの預言者が、もしも、難しいことをあなたに命じたとしたら、あなたはきっとそれをなさったのではありませんか。ただ、彼はあなたに、『身を洗って清くなりなさい。』と、言っただけではありませんか。」


主のことばを素直に受け入れることができないナアマンでしたが、しもべ達の励ましによって行動を起こせました。そして、エリシャに言われたとおりにすると、ナアマンの体は幼子のようにきれいになりました。

私たちも、神様が働いてくださるとき、自分の思い描く理想の形を求めているかもしれません。しかし、考えた通りや期待する方法でなかったとしても、みことばをそのまま受け取るなら、主の言われているとおりの救いを頂くことができます。ナアマンはエリシャのもとへ引き返して、『私は今イスラエルのほか、全世界のどこにも神はおられないことを知りました。』と、告白しました。引き連れていた、一行の者すべての前で、「この神だけが唯一まことの神である。」と、大胆に語っています。

私たちは時に、「主なる神が唯一なのか?」とか、「神のみことばを本当に信じていいのだろうか?」と疑うことがあるかもしれません。日本では、主を信じている人が少ない現実もあります。しかし、主を知らなかった外国の異教徒信者のナアマンに、主のことばを受け取ると、ツァラアトが治り、主を知るという奇跡が起きました。唯一の主なる神は、全世界のすべての人の主です。

国籍や人種、宗教、身分、何ができる出来ない、そして、犯した過ちを超えてどんな人であっても救いを頂くことができるように、手を差し伸べて下さったのが、イエス・キリストです。条件を満たせた一部の人にしか与えられない救いではなく、誰でも受け取れるものが私たちにも与えられているのです。


 
 

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