神の約束
- 日本語キリスト教会 デュッセルドルフ

- 11月30日
- 読了時間: 4分
聖書箇所:イザヤ書9章1~7節 ミカ書5章2節
主題:救い主についての神の約束
暗唱聖句:「ひとりのみどりごが私たちのために生まれる。ひとりの男の子が私たちに与えられる」イザヤ書9章6節
目標:イエスキリストの誕生は、大昔からの神の約束、預言の成就であることを知る。
導入:今日からクリスマスまでの4週間を「アドベント」と呼びます。クリスマスは救い主イエス様が生まれたことを祝う大切な日。アドベントは、クリスマスを楽しみに待ち望む期間です。これから4週間、イエス様のお誕生が今の自分にとってどんな意味があるのか、じっくり考え祈りながら過ごしましょう。
1.「闇の中を歩んでいた民」
旧約聖書に書かれている昔のイスラエルの人々は、私たちよりもずっと前から神様が救い主を遣わしてくださることを待ち望んでいました。イエス様が生まれる7百年程前のことです。その頃、イスラエルは北王国と南王国に分裂していました。どちらの国でも王様が偽の神である偶像を拝んだり、国民も神様を忘れて自分勝手に生きていました。イスラエルの民を愛する神様は、悲しみ、ご自分のことばを人々に伝える働きをする預言者を通して、「偶像を捨てて私に立ち返りなさい。そうでないと、あなたがたにさばきを下さねばなりません。」と何回も語りかけました。そのおことばの通りに、北王国はアッシリア帝国に滅ぼされ、国民は捕虜として遠いアッシリアに連れ去られました。それを見た南王国の民は、次は自分たちの番ではないかと怯えるようになりました。それはまるで、光のない暗闇の中を歩いている様な、つらい時代でした。けれど、神様はご自分の愛するイスラエルの民をお見捨てになったのではありませんでした。イザヤがこのように言っています。「神様は暗闇と苦しみの中にいる私たちに光を照らす救い主をお与えになります。」
2.「救い主がもつ4つの名前」
イザヤ書9章6~7節には、一人の赤ちゃんの誕生が預言されています。ここに記されている4つの名前はそれぞれがメシアの特徴を現わしているとともに、その働きを紹介しています。
6.ひとりのみどりごが私たちのために生まれる。ひとりの男の子が私たちに与えられる。主権はその方にあり、その名は「不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君」と呼ばれる。
7.その主権はまし加わり、その平和は限りなく、ダビデの王座について、その王国を治め、さばきと正義によってこれを堅く立て、これを支える。今よりとこしえまで。万軍の主の熱心がこれを成し遂げる。
ここに記されている4つの名前は、それぞれがメシアの特徴を表しているとともに、その働きを紹介しています。
第1は、「不思議な助言者」です。良い助言者、困った時には相談に乗り、適切なアドバイスや助言を与えてくれる存在です。第2に「力ある神」です。この方は人でも、人が作り出した神でもなく、この世界をお造りになった神ご自身です。第3は、「永遠の父」です。メシアは永遠に存在するというだけではなく、私たちに永遠のいのちを与え、永遠に神と共に生きることができるようにするという永遠を与える方でもあります。そして第4は、「平和の君(君主)」です。神がメシアを遣わすのは、罪のために神と断絶してしまった人間が、神との関係を回復し、神の子どもとされて生きるためです。同時に、人と人との間に平和がつくられ、互いに愛し合って生きるためなのです。真の平和は、このメシアによってもたらされます。
3.預言の実現
神様は、救い主を与えることをはっきりと約束してくださいました。神様を信じる人々は、長い長い間、救い主の誕生を待ち望みました。そして、7百年後、ついにこの約束は実現します。
(ミカ書の)ミカが語った通り、ベツレヘムの町で、イザヤが語ったように一人の男の赤ちゃんが生まれたのです。そのお方こそ、私たちの救い主イエス様でした。
神様は昔からのお約束を守り、イスラエルの人々だけでなく、全ての人のための救い主として、イエス様を与えて下さいました。何故でしょう。
私たちがみな、自分の罪のために苦しみ、暗闇の中を迷うように歩んでいるからです。昔の人々が、神様の確かな約束を受け取って救い主を待ち望んだように私たちも救い主イエス様がお生まれになったクリスマスを楽しみに待ちましょう。