教会の誕生
- 日本語キリスト教会 デュッセルドルフ
- 6月7日
- 読了時間: 3分
更新日:6月10日
聖書箇所:使徒2章
主題:聖霊を受けた弟子たちの伝導によって教会が誕生した。
暗唱聖句:「彼らはいつも、使徒たちの教えを守り、交わりを持ち、パンを裂き祈りをしていた」(使徒2.42)
目標:神が教会をどのようにお始めになったのかを知り、自分もそこに加えられることを望む。
導入:私たちの住む街には、幾つ教会があるでしょうか?デュッセルドルフには日本語教会は1つしかありませんが、ドイツ語、英語教会等など、色々ありますね。世界中にたくさんの教会がありますが、多くの教会が一斉にできたわけではなく、一番初めはイエス様がよみがえって天に昇られたすぐ後に、不思議な方法で一つの教会が誕生したのです。
1.五旬節
今日はペンテコステ(花の日)と呼ばれる日です。ドイツ語では、「Pfingsten」です。その名の本来の意味は、「五旬節」で、旧約では「過ぎ越しの祭り(種なしパンの祭り)」から五十日目の祭りを指します。「七週の祭り」とも言われ、旧約の時代では、初夏の収穫祭の時期でもありました。(申命記:16章10、16等)。さらに、この日は十字架につけられた主イエスが三日目に復活なさった日曜日から計算して五十日目にあたり、キリスト教会が誕生する特別な出来事が起きました。使徒1章では、復活なさった主イエスが四十日間弟子たちと共に過ごしてから天にお帰りになったことが記されています。その時、主イエスは「聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」1章8節 と約束してくださいました。弟子たちは祈りながら、その日を待っていました。
2.聖霊の降臨
その約束が実現した日が2章に記されています。弟子たちが集まって祈っていると、主イエスが約束なさったとおりに、聖霊が「炎のような舌が分かれて現れ」るかたちで、弟子たち一人一人に臨み、皆は種々の言語で話し始めました。聖霊は父なる神、子なる神(主イエス)と同じ、三位一体なるおひとりの神であられます。ですから、この時に初めて登場したのではなく、永遠に存在しておられ、旧約聖書の中にも聖霊なる神のお働きは多く記述されています。主イエスの地上のご生涯の中でも、聖霊は常に働いておられました。ただ、その聖霊が天に戻られた主イエスに代ってキリスト教会の導き手として臨み、主イエスの証人としてキリスト教会を誕生させてくださったのです。その日の出来事の意味から、ペンテコステを「聖霊降臨日」とも呼びます。
聖霊が臨まれたことで変えられた弟子たちの姿に、そこに居合わせた人々は驚き、怪しみました。中には「酒に酔ったのか」と思う人たちもいました。そういう人々に向かって弟子たちを代表して、ペテロが力強く確信をもって語り始めます。キリスト教会の長い歴史の中で、初めての説教をペテロが語りました。その姿は、主イエスが逮捕された時に逃げ出した弱いペテロではありませんでした。
3.教会の誕生
ペテロが語ったメッセージは、五十日ほど前に十字架につけられて死んだイエスは犯罪人ではなく、旧約で予告されていた救い主であり、死後三日目に復活なさり、私たちはその証人である、という内容でした。その死は私たちの罪を背負ったのであり、言い換えれば皆が主イエスを十字架につけて殺したのだと伝え、悔い改めてイエスを救い主、また、従うべき主として信じるようにと決断を促しました。これを聞いた人々の多くは心を刺され、自分の罪を悔い改めて主イエスを救い主として信じバプテスマを受けて、弟子たちの群れに加わりました。こうして、キリスト教会が誕生しました。彼らは、弟子たちの教えを守り、交わりを持ち、聖餐式のパンを裂き、祈りをしました。その後、今に至るまで教会は二千年以上の歴史を重ねてきたのです。