top of page

聖書箇所:ヨハネ21章

主題:私たちのために死によみがえられた主イエスのために生きる。

暗唱聖句:「あなたは、わたしに従いなさい」ヨハネ21.22

目標:例え失敗しても赦してくださる主に感謝し、主を愛して従う者となる。


イエス様が十字架につけられる日の夜明け前、「イエスなんて知らない」と三度も言ったのは誰でしたか?そう、ペテロです。ペテロはよみがえられたイエス様にお会いして嬉しい反面、「イエス様ごめんなさい」という気持ちでいっぱいだったでしょう。そんなペテロにイエス様はある質問をなさいました。

イエス様を裏切ったペテロがどのように変えられ、主のために生きるものになったかを見ていきましょう。

1.岸辺に立っていらっしゃったイエス様

弟子たちは、よみがえったイエス様に会えた後、もともと住んでいたガリラヤ湖の近くに帰っていきました。前は湖で漁師をしていたペテロが、「私は漁に行くよ」と言うと、他の六人の弟子も一緒に行くことにしました。一晩中漁をしていましたが、魚は一匹も網にかかりませんでした。夜明け頃、弟子たちは船の上で、誰かが岸に立っているのに気がつきました。その人影が岸辺から「魚が捕れないのですね」と聞くので、「捕れません」と答えると、その人は「舟の右側に網をおろしてごらんなさい。そうすれば、捕れますよ」と言うのです。言われた通りにしてみると、重くて引き上げられないほどたくさんの魚がかかりました。その時ヨハネが気づいて言いました。「あれはイエス様だ」ペテロはそれを聞くと、裸だったので服を着て湖に飛び込み、岸まで泳ぎ始めました。他の弟子たちは、そのまま舟で網を引いて、岸にたどり着きました。岸辺には炭火がおこしてあり、その上で魚が焼かれ、パンもありました。「さあ、朝の食事をしなさい」イエス様は、感謝のお祈りをして、パンと魚を分けて下さいました。また、一緒に食事ができるなんて、弟子たちはどんなに嬉しかったことでしょう。

2.ペテロに問いかけるイエス様

ただ、ペテロは喜びつつも心の中に解決されていない問題がありました。イエスが捕らえられた時、三回もイエスとの関係を否定し、イエスを見捨てた罪についてです。イエスはそんなペテロにこう問いかけて下さいました。15~16節を読みましょう。

15.彼らが食事を済ませた時、イエスはシモンペテロに言われた。「ヨハネの子シモン。あなたはこの人たち以上に私を愛しますか」ペテロはイエスに言った。「はい。主よ。私があなたを愛することは、あなたがご存知です」イエスは彼に言われた。「私の子羊を飼いなさい」

16.イエスは再び彼に言われた。「ヨハネの子シモン。あなたは私を愛しますか」ペテロはイエスに言った。「はい。主よ。私があなたを愛することはあなたがご存知です」イエスは彼に言われた。「私の羊を牧しなさい」

17.イエスは三度ペテロに言われた。「ヨハネの子シモン。あなたは、わたしを愛しますか」と言われたので、心を痛めてイエスに言った。「主よ。あなたはいっさいのことをご存知です。あなたは、私があなたを愛することを知っておいでになります」イエスは彼に言われた。「わたしの羊を飼いなさい」

イエス様は、犯した罪を責めるのではなく、ペテロの愛を確認しようとなさっています。再起しようとするペテロにイエスがお求めになったことは、覚悟や反省ではなくイエスへの愛でした。ペテロは自分の犯した罪を覚えて心を痛めます。以前は自信がなかったかもしれませんが今なお自分を愛し、また自分が愛する道を備えて下さっているイエスに応答し、「わたしがあなたを愛していることはあなたがご存知です」と言いました。こんな自分でも主を愛している。イエスのために生きていきたいと伝えるのです。イエスは、「わたしの羊を飼いなさい」とおっしゃいました。ペテロはイエスの使命を受け継ぎ、人々を養い育てる大切な働きを担うことになったのです。イエスのペテロに対する思いは、何も変わっていませんでした。

3.主イエスに従う

新たな使命を与えられたペテロは、イエスのために生きる生き方へと再び踏み出していきます。その道には困難が待ち受けていることも、またはっきりと告げられました。どのような死に方をするかがはっきり示されたのです。イエスのために生きるとき、自分の願いの通りではない方法で神の栄光を現わすことがあります。これにペテロは思わず尻込みしたでしょう。それは、自分だけなのか、他の弟子はどうなのか気になり「この人はどうですか」と尋ねるとイエスは「あなたはわたしに従いなさい」とはっきりおっしゃいました。他の人がどうかは関係なくイエスと共に生きる新しい命を歩みぬくようにと励まされたのです。私たちは、「愛されている」と言う事実に立つとき、イエスに従うということができます。罪を犯す弱い私たちがこの祝福へと招かれている。それは大きな幸いです。


聖書箇所:ルカの福音書 22章:31節~34節、 47節~71節

暗唱聖句:「わたしはあなたのために、あなたの信仰がなくならないように祈りました。ですから、あなたは立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい」ルカの福音書22章32節

過越の祭りという大切なお祭りの時、ユダヤ人たちは家族で特別な夕食を食べます。

この過越の祭りが始まる時期に、イエス様は弟子たちとエルサレムにやって来て、

弟子たちと一緒に夕食を食べました。

食事の時のイエス様はいつもとちょっと違っていました。

「こうしてあなたたちと食事をするのは、これが最後になります」とイエス様が弟子たちに言った時、弟子たちにイエス様の言っている事の意味が分かりませんでした。

食事がすむとイエス様がペテロに言いました。

「ペテロ、わたしは、あなたの信仰がなくならないように祈りましたよ。」

ペテロはびっくりしました。

「え、僕の信仰がなくなるだなんて、なんでイエス様はこんな事を僕にいうのかな

ぁ????」

イエス様が話す事の意味が分からずにポカンとしているペテロに、イエス様は言い

ました。

「わたしから心が離れても、また信仰を取り戻したら、みんなを励ます人になりな

さい」

「僕の心がイエス様から離れるなんて、そんな事、絶対にありません。主よ、あな

たとご一緒になら、牢屋に入れられることも死ぬことも、僕は覚悟ができています

。」

と、力を込めて訴えるペテロに向かって、イエス様は静かに言いました。

「ペテロ、よく聞きなさい。あなたは今日、鶏が鳴くまでに3度、わたしを知らない

と言います」

夕食のあと、イエス様はゲツセマネの園に行き、お祈りをしました。すると、たく

さんの人たちが棒を持ってやって来て、イエス様を捕まえました。イエス様を憎む

指導者たちが送った人たちでした。この時、弟子たちは怖くなって全員いっせいに

逃げ出してしまいました。

でもペテロは途中で引き返して、連れていかれるイエス様の後を追って、誰にも気

づかれないようにそうっとついて行ってみると到着した場所は大祭司の家でした。

とても寒い真夜中でした。

大祭司の家の庭でたき火をしている人たちに混じっていると、突然ペテロは女の人

から声をかけられました。

「あら、あなた、イエスと一緒にいた人ですよね」

ペテロは慌てて言い返しました。

「イエスだって? そんな人は知らない!」

しばらくすると今度は男の人に声をかけられました。

「お前もイエスの仲間だよな。」

「違う。違うよ。イエスなんていう人、僕は全く知らないよ。」

うろたえているペテロのそばにやって来たまた別の男の人。

その男の人はペテロに近づいて、ペテロの顔をまじまじと観察して言いました。

「うん、確かにあなたもいつもイエスと一緒にいた人ですよね」

「何のことですか。僕は本当にイエスなんて知らないんだから、わけのわからない

事を言わないでくれ」

と、ペテロが叫んだ時、コケコッコーと鶏が鳴きました。

はっとして顔を上げると、遠くから振り向いたイエス様がペテロを見つめていまし

た。

「ペテロ、よく聞きなさい。あなたは今日、鶏が鳴くまでに3度、わたしを知らない

と言います」

イエス様のためになら死ぬ覚悟もできているというプライドがあったのに、いざと

なったら怖くなってイエス様を知らないと3度も言ってしまった自分、ペテロのプラ

イドはガタガタに砕かれてしまいました。

ペテロは大祭司の庭を飛び出して大声で泣きました。

けれどもイエス様はそんなペテロの弱さを知っていたから、ペテロの信仰がなくな

らないように、ペテロが立ち直れるように、立ち直ったら周りにいる人たちを励ま

す人になれるようにとペテロのために祈っていてくださったのです。

私たちも失敗する時、こんな私が神様に愛されるはずがないとか、赦されるはずが

ないと自分を責めてしまう時があります。

でもそんな時こそ、「わたしは、あなたのために、あなたの信仰がなくならないよ

うに祈りました」というイエス様のあわれみと愛のこもったこの御言葉を覚えてい

たいと思いました。

  • Facebook Social Icon
  • Twitter Social Icon
  • YouTube Social  Icon
bottom of page